媚薬と官能の香り
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媚薬とは、惚れ薬・催淫剤・強精剤・性感を高めたりするなど淫靡なイメージが
ありますが、古代では神聖なものと考えられたり、医療、錬金術、魔術に用いら
れたりしていました。
インドでは、「アーユル・ベーダ」という古代インドの医学書(紀元前1000年頃)
に薬の一種として載っています。ヨーロッパでは、ペストの薬として用いられたり
、有名な予言者で医者でもあったノストロダムスが不妊症の治療に使用したり
していました。中国でも麝香を用いた六神丸という動悸・息切れに効果のある漢
方薬を現在に至るまで使用しています。
では媚薬にはどんなものがあるのでしょうか。
媚薬は、植物由来の媚薬と動物由来の香料に分ける事ができます。
植物性香料には、麻薬やマンドラゴラ(マンドレイク)があり、古代インドでは、カ
ルダモン・アニス・キャラウェイなどの香料が媚薬として使われていました。
しかし、なんといっても媚薬として有名なのは、動物性香料の方です。
動物性香料には、「麝香」・「龍涎香・・アンバー」・「霊猫香・・シベット」・「カス
トリウム」などがよく知られています。
1 麝香
ヒマラヤ山麓、中央アジア、チベット、雲南省などに生息するオ
スのジャコウジカの腹部にある香嚢(生殖腺)からの分泌物で、
晩秋から初冬の交尾期に香嚢が分泌液で満たされます時に香
嚢ごと切り取って採取します。そして、香嚢を乾燥させてから、
これを少しづつ削って使用します。
(香りの王様と呼ばれています。)
もともとこの分泌物は性フェロモンで、メスのジャコウジカをお
びき寄せるために分泌する物で、主成分はムスコン(ムスクの化
合物)と呼ばれる物質です。
一頭から約50グラム程取れます。1000分の1以上に薄めると官
能的な芳香に変わります。上記であげたように麝香は古代におい
ては、万能薬のように扱われおり薬などのもによく用いれられて
いました。フランスでは、妊娠を促す為に女性の膣に麝香を塗り
込んだり(快感を得るためだったとも考えられています。)して
いましたし、日本でも性交前に女性の膣に麝香を塗って感度をよ
くする媚薬が江戸時代に出回っていたそうです。
イスラムでは、麝香を含んだ香油を女性の体に塗ったり口に含ま
せたり、臍や膣の中に入れて女性の香りをひきだたせていました。
近代では、麝香から抽出した匂い成分のムスクを使って香水等を
作っていましたが、現代ではムスクの値段が高騰した事とムスク
用合成香料が開発されたために天然ムスクの使用は減っています。
ただ、フェロモンのページでも述べておりますがフェロモンは本
来、違う種の動物には働かないものですが麝香のように人を魅了
する物もあり、特別なものとしかいいようがありません。皆さん
が、ご使用の香水に含まれるムスクはほとんどが合成ムスクだと
思われます。人のワキのからはムスク臭を有する物質が見つかっ
ています。
尚、匂いは動物的で濃厚なワキの下や肌のような匂いです。
2 龍涎香
マッコウクジラの腸内でできた結石のような物質で、褐色から灰
色をしたボールのような塊です。龍涎香も麝香と同じくヨーロッ
パでは、性的な刺激としてや薬としても処方もされていました。
採取の方法は、砂浜に打ち上げられてたり、漂流しているのを見
つけるそうです。
ただ、供給が非常に不安定な事と匂いの主成分であるアンブリノ
ールが合成できるために、現在ではほとんど天然の龍涎香が使用
される事はありません。
尚、匂いは動物的で官能的で女性のワキの下の濃厚な匂いです。
3 シベット
同じ様な匂いを合成によって作りだす事ができない貴重な香料で
す。香水の隠し味として花香の拡散性や保留性を高めます。
シベットは、アフリカ北西部にすむシベットキャットが持ってい
る香嚢から採取される分泌物です。細いスプーンの様な物を香嚢
の小さな穴に差し込んで、殺すことなく、分泌物を取り出します。
古代エジプトの女王クレオパトラはバラの香りを好み毎日バラの
風呂に入った後、シベットや龍涎香などの香料を秘所に塗りこみ、
仕上げに古代エジプトの代表的な香料であるキフィを用い、妖艶
な身体をつくり上げ人々を魅了したそうです。
その香りと効能はほぼムスクと同じ。
4カストリウム
カナダやシベリアにすむビーバーの香嚢から採取される分泌物を
乾燥した物です。
以上、代表的な媚薬(香料)について説明しました。現在、私達が使用していま
す香水の中にもこれらの成分が使用されているものがありますし、これから購入
される方は、これらの香料をお店で確認してから購入してみては、いかがでしょ
うか。
異性の自分を見る目が変わるかもしれません。
また、媚薬としても販売されていますので一度購入してみてはどうでしょうか。
快感がアップするかもしれません。
●フェロモン香水についてはコチラを参照して下さい。