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フェロモンについて
ザ・においクラブのTOPページへもどるフェロモンとは
フェロモンは、ドイツの化学者アドルフ・ブーテナント博士らが１９５９年に蚕のメ
スがオスに交尾を促すために出す誘引物質の成分をつきとめたのが最初です。
その後、いくつかの昆虫の性誘因物質が発見され、このような体から分泌され、
同種他個体に“特異的な反応”を引き起こす化学物質の総称を「フェロモン」と
名づけました。交尾のために分泌されるフェロモンを「性フェロモン」と言い、こ
の他に「追跡フェロモン」、「集合フェロモン」、「警報フェロモン」など多くのフェ
ロモンが見つかっています。
そして、これらのフェロモンはヤコブソン器官という特殊な器官で受容され、無
意識のうちに行動に影響を与えます。ただし、哺乳類の場合は昆虫ほど単純な
生き物ではないのでフェロモンを「リリーサーフェロモン」と「プライマーフェロモン」
の二つのカテゴリーに分けたりしています。リリーサーフェロモンの効果は短時
間に起こり、直接的にすぐ行動をひきおこすものです。プライ
マーフェロモンはホルモン分泌などの生理機能に変化を与え、間接的に発達や
生殖機能に影響を与えます。効果は比較的長時間に持続します。
１ 上記の蚕のメスからはボビンコールという性フェロモンを発見しており、この
性フェロモンは遠く３キロ先のオスの蚕をひきつけるといいます。
そして、メスの蚕を見つけるとすぐに交尾をはじめます。
２ オスのマウスの尿中のフェロモンは、幼弱雌マウスの性成熟を早めます。
（カテゴリー：プライマーフェロモン）
３ メスのマウスの尿のフェロモンは雌マウスの性成熟を遅らせます。
（カテゴリー：プライマーフェロモン）
４ 交尾したメスのマウスが２４時間以内に他のオスのマウスのにおいを嗅ぐ
と妊娠しなくなります。
（プライマーフェロモン）
５ ミツバチは敵が巣に近づくとアセトペンタルアセテートという警告フェロ
モンを分泌して仲間に警告や攻撃を促したりします。
６ アリは甘いものがある場所へ仲間を導くために、道しるべとして追跡フェ
ロモンを分泌して誘導します。
７ ゴキブリの糞には集合フェロモンが含まれており、群れて生活します。
８ 魚のカマスは、針などで体がキズつけられると警告フェロモンが分泌され
仲間に危険を知らせます。いっせいにバラバラに逃げます。
９ ジャコウジカのオスは発情期になるとムスコンという性フェロモンを出し
てメスをおびき寄せ交尾をします。
（カテゴリー：リリーサーフェロモン）
では人の場合は、どうでしょうか。
今のところそれがフェロモンなのかどうか確定はされていないのが現状です。
しかし、これがフェロモンではないのかという事実は確かに存在するのです。
例えば、
男性のワキの下からは、アンドロステノンとアンドロステノールというステロイ
ド類が見つかっており、この成分を嗅ぐと女性の月経周期をコントロールする
プロゲステロン（黄体ホルモン）の量が変化する事が分かったそうです。男性
によって女性の月経周期が決定されてしまう事があるのが分かります。また、
アンドロステノンを微量にスプレーした椅子には女性が坐りやすいとの報告が
あります。エロックス社のＤ・Ｌ・バリナー社長が人の皮膚から抽出したはヴォ
メロフェリン（エストラテトラエノールとアンドロスタジエノン）という物質は仲間
意識を芽生えさせるのに大変、効果あるといいます。アンドロスタジエノンは、
男性の腋毛や脇の下の皮膚表面にも多く存在します。
ただし、人に性フェロモンの分泌があるのかどうかは今だに証明されておりま
せんが、性的なにおいはあります。女性は性的に興奮したときや生理中など発
情ホルモンであるエストロゲンを分泌して独特のにおいを出すことが分ってい
ます。
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