ヤコブソン器官 ザ・においクラブのTOPページへもどる
鋤鼻器官・・じょびきかん(Vomeronasal Organ・・・・VNO)は、発見者の名前から
ヤコブソン器官と呼ばれ、嗅覚神経系とは完全に独立した神経系に属します。
また、ヤコブソン器官は、フェロモンの感知に関して非常に重要な器官であるこ
とが分っています。嗅覚系と構造が似ている為、においにも関係しているものと
思われていましたが、嗅覚系のように嗅線毛のような毛はなく、嗅細胞から嗅球、
そして大脳皮質嗅覚野に情報がいってにおいとして意識する事ができない事も
分っています。ヤコブソン器官は大脳皮質とは直接、つながりがない為に無意識
うちに私達の行動に影響を与えるフェロモンだけを感知する器官なのです。
(フェロモン自体はタンパク質からできており、分子量が大き過ぎて揮発しないの
で匂う事はありません。ただし、純粋なフェロモン物質だけをを放出するわけでは
ないので近くでにおいを嗅いだ場合は何らかのにおいがします。)
そして、このヤコブソン器官は犬、猫、ハムスター、ヘビ、など、ほとんどの動物
に存在しますが鳥類にはありません。人はどうかというと昔はあったようだが現
在は、退化しているというのが定説だそうです。胎児のときのみ存在し生後すぐ
に消失するともいわれてきました。ただ、実は存在するのではないかとの説も今
だに出て来ているのが現状です。
尚、1991年、アメリカのユタ大学で実施された調査では、410人中380人に鋤
鼻器官小窩が見つかっています。鋤鼻器官小窩の存在がヤコブソン器官の存存
在条件です。
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